自費治療、もうするしかないでしょ。

こんにちは、整骨院自費導入アカデミー主宰の松村です。

柔整療養費の改定が出ましたね。
亜急性というものがなくなるとかなくならないとか・・・

しかし本来は急性、慢性という定義も「時期」の問題です。
例えば「急性期」とか「慢性期」という感じで使用しますよね。
しかし柔整での「亜急性」というのは繰り返し微細な外力を受けることで急性外傷と同じ症状になるもの、という定義ですのでそりゃ医者からすれば「おかしいやろ!」ってなって当たり前ですよね。

一応プラス改定ではありますが、そのプラス改定の恩恵を受けられるのは田舎の接骨院・整骨院だけではないでしょうか?

というのも、もう都会では整形外科でさえあまり外傷が来ないそうです。
整形外科ですら外傷患者が減っているのに、接骨院・整骨院が増えるわけないです。

私の院の場合でも、開業して11年で骨折と脱臼だけに限定すると・・・・

・大腿骨頸部骨折×1(すぐに病院に行っていただきました)
・橈骨不全骨折×1
・肋骨骨折×5
・腓骨骨折(外果の剥離骨折)×7
・鎖骨骨折×3
・手指骨折×2
・骨挫傷×2
・肩関節脱臼×6(なんと後方脱臼が1名いました)
・肘関節脱臼×2
・顎関節脱臼×3(全員片側脱臼)
・手指脱臼×4(第5指と第3指ばかりでした)
・足趾脱臼×2(第4趾と第5趾)

という感じです。
もしかしたら当院よりも開業して長い期間の院でもこの数字よりも少ないところもあるかもしれません。

おかげさまで捻挫や肉離れは今でも結構診ることができますので柔道整復師としてはありがたいですが、現状ではそのほとんどがスポーツ選手かもしくは趣味だけど結構ガチでスポーツやっている人かに限定されていて、昔みたいに「階段を駆け上がろうとしてふくらはぎがピキッってなった」とか「イスの上から落ちた」とか「階段で足踏み外してぐねった」という感じの日常生活で怪我をしての受診というのは減りました。

駅もエスカレーターが当たり前になってきましたし、電車の本数も増えてますし、収納も色々便利になったことで、生活上の怪我のリスクが減ったという要因もあるでしょう。

こうなってくるともう、外傷だけで食べていける時代ではないということがわかります、特に都会では。

しかも、今まで「亜急性」という言葉に頼り切って、肩こりや慢性腰痛を保険でなんとかすることすらできない、しかもなお部位転がしについても厳しくしていくとなれば、もはや自費治療をしていかざるを得ないところまできているのではないでしょうか。

しかも、この時代の流れから考えると、しょーもないコンサルタントが言うような

「保険+自費」

で、保険単価を落として、行政から目をつけられにくくしておいて患者単価を上げるという姑息な手段も通用しないと思うのです。

ではどうすればいいか?

となると、やはりアカデミー設立から提唱している

「外傷は保険使用OK、でもそれ以外は全部自費治療」

という体制にしていかなければならないと思うのです、しかも数年以内に。

それに、「外傷以外全部自費で診る」というスタイルは、柔道整復師の先生なら本当はそうなりたいと思う形ではないでしょうか?
行政に振り回されるはもちろん、保険の患者さんの中には本当に質の悪い人もいますので(自費だとそのあたりのレベルは本当に上がります)、そういった人たちに振り回される、あげく厚生局や保健所の摘発や指導などにいちいちビクビクしないといけない・・・・なんてもうほとほと嫌になったというのが本音ではないでしょうか?

私の世代というのは、まだ柔整学校が西日本に3校だけ、全国でも20校ほどしかなかった時代でした。
修業という名目で初任給1万円でまあよく働かされました。
殴る蹴るもありました。
まあ厳しい時代だったわけですが、その頃の院長はまあみんなよく稼いでました。

「お前らも今は辛いけど我慢しろ。開業したら俺のようになれるから」

とよく言われました。

なれませんでした・・・・・

だって、保険厳しくなってんだもん。
だって、いつのまにか仕事できない従業員に一人前に給料渡さないといけなくなってんだもん。
開業して7年ほどは患者さんとスタッフと金融機関と国のためだけに働いていたようなものでした。

私よりもキャリアが上の先生は、少しは恩恵を受けたと思います。

もうそろそろ、それに甘えるのやめませんか?

私よりもキャリアが下の先生は、しょーもない老害柔整師から「昔はよかった、もうこの業界もアカン」と散々聞かされたと思います。

そろそろそういう人たちの束縛から離れて、自分の力で新しい柔整業界を作っていきませんか?

そのためにはしっかりケジメをつけて「外傷以外を自費治療で診る」ということをしていかなければならないのです。

自分のためだけでなく、患者さんのため、そして未来の業界のためにも自費治療導入に取り組んでいきましょう!

投稿者: 正隆松村

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