今回は最近読んだ本から…
最近良く聞くようになった「AI」(人工知能)という言葉。
10年後にはAIによって、今ある仕事の50%以上がAIに取って代わられるとも言われています。
また、AIが勝手により機能の高いAIを作り出すようになり、人を超えるとも言われています。
いわゆるシンギュラリティーってやつです。(分からない人は調べてください)
自分の仕事もAIにいつか取って代わられてしまうのでしょうか…?
そこで、読んだのはこの本↓
なかなか、面白い本でAIという言葉に踊らされていた自分にとっては目から鱗の連続でした。
そして、結論から言うと、今の延長線上での進化ではシンギュラリティは来ません。
それで、あ〜良かったとは安心できないのです。
反対に確実にAIに奪われる仕事があるということも分かりました。
ということで、解説してきますね。
考えてみれば、とても当り前なのですが、コンピューターというのは、電気で動く計算機なのです。
今では本当に複雑な計算をもの凄く早いスピードでできるようになっています。
ただ、あくまでも計算しかできないんです。
もし、人間のすべての思考プロセスを計算に置き換えることができれば、AIは人間を完全に凌駕するのかもしれません。
しかし、現段階では、思考プロセスを全て計算に置き換えることは不可能です。
では、計算だけでできることとは、どんなことで、どこまでできるのでしょうか?
それを確かめるために、著者の新井紀子さんは、AIで東大受験に挑戦するというプロジェクトを立ち上げたのです。
その過程で得られた知見から、この本は書かれています。
さて、計算でできることとは…
1、四則演算
いわゆる足し算、引き算、掛け算、割り算の4つです。厳密には、コンピューターは足し算と掛け算しかやっていません。
2、確率
具体的にはサイコロを振って「1」の目が出る確率を計算して数字で表示すること。ただ、いろいろな条件や範囲を限定しないと全く計算できません。
3、統計
過去のデータから、どういった傾向があるのかを知ることができる。これも色々な条件や範囲を限定しないと計算はできませんし、元となるデータの数が少なかったり、正確でなければ、でてくる結果も役に立ちません。
この3つだそうです。
なので、東大合格プロジェクトでは、AIは数学、物理、歴史などの強化では、かなり高い偏差値を叩き出すのですが、国語や英語の成績は伸びませんでした。
結果として、偏差値ではMARCHレベル(関東私大の上位レベル)で合格レベルに達するのですが、東大の合格ラインには届かないというのが結論です。
AIが東大に入学することはできませんでしたが、著者の目的はAIが東大に合格することではなく、AIに何ができて、何ができないのかを明確にすることですから、これで良かったのです。
そして、ここから分かったことが、AIには自然言語を扱うのは難しいということ。
自然言語とは、我々が普通に使っている言葉のことです。
数学や物理でも、出題された問題の文章を正しく理解できない場合は、トンチンカンな答えを出してしまうことも少なくありませんでした。
AIはコンピューターですから、言葉を数字に置き換えて、理解しようとします。
すると、単語の数や同じ単語がいくつあるか、接続詞の数や順接なのか逆説なのかということは、教師データとして人が教えてやることで分かるようになりますが、言葉の意味や文脈を把握することができないのです。
要はAIは、数字を計算することはできても、言葉の意味や文脈が理解できません。
ということで、数字(四則演算・確率・統計)を扱うような仕事は、近いうちにAIに取って代わられます。
代表的な仕事では、保険や銀行の仕事が挙げられていました。
保険に入った人が事故に遭う確率や支払いにかかるリスクの計算は、今までのデータがあるからです。
銀行でも担保の価値を計算する方法や決算書の数字を分析することはAIにもできるので、AIによって融資の可否を決めることも難しくありません。
銀行も保険会社も日本には一流企業が多く、銀行なんかは勤めれば、周りからは「ええとこに務めたなぁ」「お堅い仕事やなぁ」と言われる安定した仕事でした。
ところが、AIによってこの常識が全く変わってしまうということなのです。
大手銀行の中には、大規模なリストラや新卒採用を見送るといったことは、もう起こっていますよね。
では、AIに取って代わられない仕事とは…
数字に置き換えることができない自然言語を扱う仕事です。
その代表的な仕事として挙げられている中に多かったのが、医療系の仕事でした。
ということは、治療家の皆さんは安心ですね。
ん?
これで終わり?
いいえ。
ここからが本当に言いたいことです。
医療系の仕事をされる方で、国家資格をお持ちの方なら、
医療については本当に専門的な勉強を何年もされているので、医療の知識については問題ないと思います。
しかし、医療の知識については、AIに覚えられてしまったら、たちまちのうちに追い越されてしまうでしょう。
もしかすると、技術もロボットとAIの組み合わせで、かなりレベルの高い施術をするようになるかもしれません。
生死に関わるような手術は難しいかもしれませんが、マッサージ程度のことなら、近い将来にはできてしまいそうです。
ということは、単純に医療人として知識や技術を磨くだけでは、AIに取って代わられてしまうかもしれないのです。
では、どうすれば良いのか?
簡単に言えば、自然言語を扱う部分でのスキルを磨けば良いのです。
治療家が最も自然言語を扱うのは、「問診」のときですよね?
ですから、自然言語を扱う分野=問診のスキルをあげれば、他の治療家とも差をつけることができます。
ということは、「問診」のスキルを上げることが、AIにも仕事を奪われることもなく、治療家として生き残るために最優先するべき道なのです。
ただ、医療の勉強をしていても、問診について専門的に学ぶことは少ない(あるいは、全くない)と思います。
ところが、問診は日々のコミュニケーションからでもスキルアップすることができます。
一日中、誰とも話をしないということは少ないと思います。
そこで、何の意識もせずに話すという習慣を捨てて、どんな会話からも何かを学べるという意識を持って会話をすれば
それだけでも確実にコミュニケーション力はアップします。
コミュニケーション力がアップすれば、問診力も高まるでしょう。
そういった努力を積み重ねることも重要ですが、一体何年かかるのか? 少しずつでもできるようになっているのか? 一人では不安だと思います。
そのうちにライバルが問診力をつけて、患者を取られてしまったら…
そんなことを考えると夜も眠れなくなるかもしれません。
そんな不安を一気に解消するには、学ぶしかありません。
そこで、最適な時間の使い方を一つだけ紹介します。
それは、真・問診講座を受講することです。
・この講座を受講すれば、問診力とな何なのかが理解できます。
・自分がどの程度の問診力があるのか、客観的に分かります。
・どうすれば問診が改善されるのか、ロードマップが見えます。
・基本の問診の型を学び、そこに自分の問診の台本を落とし込むことができます。
・問診の勝ちパターンを知ることができます。
今回は9月24日(月・祝)に東京都内での開催となります。
もうすぐ締め切り(9/14)となりますので、お申込みはお早めに!